いざっ!というときの応急手当その3「AEDと心肺蘇生法」

こんにちは、山田です
今回は、いざ!というときの応急手当その3です
今回は心肺蘇生法についてです。

もし、あなたの大切な人が目の前で急に倒れたらどうしますか。
もし、急にAEDを持って来て下さいと助けを求められたらどうしますか。
まさに「いざ!」というときです。
これを読んで心肺蘇生法の重要性をわかっていただけましたら、この機会に消防署等で行っている「救命講習」に参加してみましょう。

心肺蘇生法手順

 

急に人が倒れた又は倒れている→反応があるか確認をします。

・倒れている人に反応があるかどうか確認します。耳元で呼びかけながら、肩を軽く叩いて確かめます。
目を開けるか、何らかの返答または目的のある仕草がなければ「反応なし」と判断します。
反応がなければ助け(協力者)を呼びます。
協力者に「あなたは、119番通報してください」「あなたはAED(自動体外式除細動器)を持ってきてください」と指示します。

・もし、その場にあなた一人しかいないとき、成人(8歳以上)であれば、まず119番通報を優先します。
乳児(1歳未満)・小児(1歳以上8歳未満)であれば、まず2分間の心肺蘇生法を行ってから119番に通報してください。

反応がない、呼吸をしていない場合。

・頭部を後屈しあご先挙上を行います。
片手を額に当て、もう一方の手の人差指と中指の2本をあご先に当てて、頭を後にのけぞらせあご先を挙上し、気道(空気の通り道)を確保します。

・正常な呼吸をしているか確認をします。
気道を確保した状態で、自分の顔を倒れている人の胸に向けながら頬を口・鼻に近づけます。
ここでよく言われるのが、「見て!聞いて!感じて!」です。
1、胸や腹部の上がり下がりを目で「見て」。
2、呼吸の音を耳で「聞いて」。
3、呼吸を頬で「感じる」。

・10秒以内で「普段どおりの息」をしているか確認します。

呼吸をしていない!→人工呼吸をします。

・普段どおりの呼吸がなければ口対口人工呼吸により息を吹き込みます。
気道を確保したまま、額に当てた手で鼻をつまみ、口を大きくあけて相手の口を覆い、息を2回吹き込みます。
1回に約1秒かけ、胸が軽く持ち上がる程度吹き込みます。
簡易型の感染防護具(感染防止シート、ポケットマスク)を持っていると役立ちます

傷病者の口に血液や嘔吐物があり人工呼吸をためらう場合は、省略して胸骨圧迫だけでもO.Kです。

心臓マッサージ(胸骨圧迫)をします。

・人工呼吸が終わったら、直ちに胸骨圧迫を30回行います。
胸の真ん中(乳頭と乳頭を結ぶ線の真ん中)を、重ねた両手で胸が4~5cm沈むくらいの強さで、1分間に約100回の速いテンポで、30回連続して絶え間なく圧迫します。
pointは 肘をまっすぐ伸ばし、手の付け根部分に体重をかけ垂直に圧迫することです。

・あとは胸骨圧迫30回と人工呼吸2回の繰り返しです。何人か救助者がいる場合は、2分を目安に交替します。
pointは「強く!速く!絶え間なく!」です。

心肺蘇生を中止するタイミングは、
1、救急隊に引き継いだとき。
2、傷病者が動き出す、うめき声を出したとき。
3、正常な呼吸が出現した場合です。
それまで根気よく続けましょう。

乳児(1歳未満)・小児(1歳から8歳未満)の胸骨圧迫方法

・乳児の場合
圧迫部位:左右の乳頭を結ぶ線の少し足側。
圧迫方法:中指と環指(薬指)の2本で胸の厚みの1/3を目安として1分間に約100回のテンポで圧迫します。
人工呼吸は口と鼻を同時に覆う「口対口鼻人工呼吸」を行います。

・小児の場合
圧迫部位:成人と同じ胸の真ん中(乳頭と乳頭を結ぶ線の真ん中)
圧迫方法:両手又は片手で、胸の厚みの1/3を目安として1分間に約100回のテンポで圧迫します。

AED(自動体外式除細動器)がとどいたら

注意 AEDは1歳未満の乳児には使用しないで下さい
・心肺蘇生法を行っている途中で、AEDが届いたらすぐにAEDを使う準備を始めます。
・AEDにはいくつかの種類がありますが、どの機種も音声メッセージやランプで指示してくれます。

1、AEDの電源を入れる。
傷病者の頭の横に置き、ケースから本体を取り出し電源を入れます。(蓋を開けることにより電源が入るタイプもあります。)電源を入れたら、音声メッセージとランプに従って操作します。

2、電極パッドを貼る。
傷病者の衣服を取り除き、胸を出します。
電極パッドの袋を開封し、電極パッドの粘着面を胸にしっかりと貼り付けます。
貼り付ける位置は電極パッドに絵で表示されています。

3、心電図の解析
電極パッドを貼り付けると「体に触れないでください」などの音声メッセージが流れ、自動的に心電図の解析が始まります。
このときあなたは「皆さん、離れてください」と注意を促し、誰も傷病者に触れていないことを確認してください。

4、電気ショック(除細動)
・AEDが電気ショック加える必要があると判断すると、「ショックが必要です」などの音声メッセージが流れ自動的に充電が始まります。充電には数秒かかります。
・充電が完了すると「ショックボタンを押してください」などの音声メッセージが流れますので「ショックします。皆さん離れてください」と注意を促し、誰も触れていないことを確認してショックボタンを押します。

5、心肺蘇生法を再開
・電気ショック後は、直ちに胸骨圧迫を再開し、胸骨圧迫30回と人工呼吸2回の組合せを続けます。
・電極パッドは胸からはがさず、電源も入れたままにしてください。
・何分かすると、AEDが心電図の解析を再び行ないますので音声メッセージに従ってください。

AEDの必要性

・突然の心停止で倒れてから除細動を行うまでの時間が1分たつごとに生存退院率は7~10%低下するといわれているからです。

除細動は時間との勝負です。1分1秒でも早く除細動を行うことが重要なのです。

・もし、AED(除細動器)の到着が遅れても、救急現場に居合わせた人が、心肺蘇生法を行えば生存退院率の低下は緩やか(3~4%)となり生存退院率は上がります。
このことからも、絶え間ない心肺蘇生法を行うことはとても重要です。

AEDとは

自動体外式除細動器(じどうたいがいしきじょさいどうき、Automated External Defibrillator)の略です。

・除細動とは

除細動(じょさいどう)とは、心室細動等の重篤な不整脈に対し行われる治療の一つで、電気的な刺激や薬物等の外力によって異常な電気信号経路を遮断し、正常の電気信号経路への改善を促す方法。

・心室細動とは

心室細動では、心室は単に細かくふるえる(心臓の筋肉がケイレンをしたような状態)だけで収縮しません。心臓は全身に血液を送るポンプ機能を失い、血液が送り出されなくなるため、心室細動は一種の心停止といえます。
心室細動は、致死性不整脈のひとつで、即座に治療しなければ死に至ります。
成人の目撃された突然の心停止の場合、心臓のリズムは心室細動であることが最も多いと言われています。
心室細動の唯一の治療方法はAED(除細動器)で電気ショックを与える(除細動)ことです

普段から、AEDの設置場所を把握しておいたり、講習を受けたりと準備をしておくことで、いざというときに行動できると思います。
まさに、備えあれば憂いなしです

今日も最後までお読み頂きありがとうございました

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