一日中食べていると太りやすい!‐食事の腸内細菌叢への影響

こんにちは
骨格屋の井口です。

一日中食べていると太りやすい!
なんていわれても
そんなの当たり前でしょ
と突っ込まれてしまいそうですが

今日は最近話題の
腸の中にいる細菌の話です。

人の腸の中には100種類以上
100兆個以上、重さにして約1.5kgの
腸内細菌が生息していて
大腸の内容物1gの中に
100億~1000億の腸内細菌が
いるそうです。

その腸内細菌の集まりを
叢(くさむら)にたとえて
腸内細菌叢とか
花畑(フローラ)にたとえて
腸内フローラと呼ばれています。

その腸内細菌叢が例えば糖尿病や肥満
腸の炎症(リーキーガット)に影響したり
健康に与える影響がかなり大きい事が
いろいろな研究で指摘されています。

そのとっても重要な腸内細菌叢は
食生活によって変化すると言われていて
より肥満につながりやすい腸内細菌がある
ことも分かっているのですが
昨年12月にCell Metab誌に発表された研究で
一日中、高脂肪食を食べていると
腸内細菌叢が変化して
より太りやすいタイプの細菌が多くなる
ことが分かったんです。

この研究は
ネズミによる実験での結果ですが
3つのグループに分け
それぞれ違うエサを与えて
腸内細菌叢の変化を調べました。

一つは通常のエサを与えたグループ

もう一つは高脂肪のエサを
ネズミが活動する夜だけ与え
昼間は制限したグループ

そして最後は高脂肪のエサを
一日中制限しないで与えたグループ

その結果、エサの内容と取り方で
腸内細菌の種類に
大きな変化が出てくることが分りました。

最後の高脂肪のエサを
一日中制限しないで与えたグループでは
腸内細菌がより肥満につながりやすいタイプ
の細菌に支配されていたんです。

一方、通常のエサを与えたグループでは
いろんな腸内細菌が
混ざり合うように存在していて
肥満につながるタイプが
支配的ではありませんでした。

そして高脂肪のエサを
ネズミが活動する夜だけ与え
昼間は制限したグループでも
通常のエサのグループほどではないですが
腸内細菌はいろんな種類があり
肥満につながる腸内細菌は
劣性となっていたんです。

つまり高脂肪のエサを一日中とっていると
栄養的に肥満につながるだけでなく
腸内細菌自体がより太りやすい状態
になってしまうことが分かったんです。

今回の研究は
あくまでネズミでの結果ですので
これがそのまま人間に当てはまるかどうかは
まだわかりませんが
昔から行われている断食の効果などを考えると
人間にも関係はありそうに思います。

いずれにしても食事の質と時間には
気を付けるにこしたことはないですね。

この腸内細菌に関してはまだまだ研究段階で
動物実験での段階の事も多く
(今回取り上げたのもネズミでの結果ですが…)
鵜呑みにしてしまうのは考え物ですが
今後の研究に期待です。

今日も最後まで読んでいただきありがとうございました。
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